車と環境

(2)アイドリング・ストップ!(99/9/28)

 ここでいう「アイドリング」とは、自動車が走っていない時にエンジンをかけっぱなしにすること。不必要なアイドリングをやめれば、車の燃料が節約でき、排ガスも減らせます。

 たとえば、次の表のようなデータがあります。

アイドリング10分間あたり
燃料消費量

アイドリング10分間あたり
二酸化炭素排出量(炭素換算)

乗用車(ガソリン車)

0.14リットル

90グラム

小型トラック(2トン車)

0.08〜0.12リットル

58〜87グラム

中型トラック(4トン車)

0.13〜0.17リットル

94〜120グラム

大型トラック(10トン車)

0.22〜0.30リットル

160〜220グラム

                           (出典:各種データから環境庁作成)

 つまり、アイドリングによる燃料消費量は、1時間に乗用車でガソリン約0.8リットル、大型トラックでは軽油約0.9〜1.8リットルにもなるのです。エンジンを空回りさせるアイドリングを少なくすることによって、炭酸ガス、窒素酸化物などの排出削減と燃費の改善、さらには近所への騒音公害の軽減などが図られます。かつて、自動車を動かすのはエンジンなどを暖めてからの方がよいとか、頻繁な始動はセルモーターに負担をかけるとも言われていましたが、今日の自動車では技術的には全く問題はないということです。

 また、

  • アイドリング・ストップを繰り返して、バッテリーは大丈夫?
  • 自動車の使用開始前の暖機運転は、ある程度必要では?
  • 交差点でエンジンを止めても、再度エンジンをかけた時に排ガスが沢山出るのでは?

 といった疑問もあると思いますが、それぞれ次のように答えられます。

  • 自動車のバッテリーの性能はよくなっているので、荷物の積み降ろしをしている時、人待ち・客待ちの時などにエンジンを停止する程度であれば、問題ありません(ただし、エンジンを止めている間のカーエアコンやカーステレオの使用は、なるべく控えた方が良いでしょう)。
  • 計器盤の水温計水温計がいったん所定の位置(一般に「C」と表示されています)まで上がれば、それで暖機運転は完了です。
  • エンジンの始動時には、一般に排ガスの量が増えます。この時の排出量は自動車の種類によって異なりますが、ディーゼル車における窒素酸化物(NOx)の排出量の調査では、20秒強のアイドリングに相当する量だったという結果が得られています。

 従って、一律には言えませんが、周囲の状況も見ながら、30秒〜1分以上停止することが予想されるような場合には、アイドリング・ストップを考えてみましょう。


 最近(99/6/4)、警察庁により、信号待ちで自動車のエンジンを停止すると渋滞が起き、二酸化炭素(CO)排出量が増える、というデータが公表されました。アイドリング・ストップを交差点で実施するとエンジン始動に時間がかかり、交通渋滞が引き起こされる恐れがあり、そうするとスムーズに通行している時よりも、渋滞により余計に排気ガスが出るとの調査報告です。

 しかし、その結果はシミュレーションの仕方で違ってくるものであり、渋滞発生の原因にならないのなら(信号が変わることを事前に予告するなどして渋滞の発生を予防すれば)、信号待ちでのエンジン停止は排気ガス削減に大きな効果があるというのが警視庁・環境庁の見方です。


 無駄なことの多いアイドリング。30秒〜1分以上停車する時には、小まめにエンジンを切るよう、心がけましょう。




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<参考資料>
・平成11年版 環境白書(環境庁)
・EICネット(http://www.eic.or.jp/)